2007佐賀総体を盛り上げるべく、おもむろに集まったナゾの集団「総体裏調査団」略して「うらっちょ」。 彼らの使命は競技のルールや見どころをたっぷり伝えること。 ていうか、あんたたち総体のなんなのさ!!
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2007 青春・佐賀総体」 俺たちの暑い夏が終わった

男子団体は、1位長崎北陽台(長崎)、2位岩手(岩手)、3位鳥栖工(佐賀)。

男子種目縦走は、1位広島学院(広島)、2位長崎西(長崎)、3位盛岡南(岩手)。

女子団体は、1位四日市南(三重)、2位千葉東(千葉)、3位富士宮西(静岡)。


猛暑の中で行われた登山は、熱中症など選手の体調を考慮して一部で縦走コースが短縮されて行われた。そんな暑さの中でも選手たちは本当に最後までよくやったと思う。入賞したチームは、もちろん、共に戦った選手みんなに心から拍手を贈りたい。

最終日の表彰式では、1位と2位を誤って表彰するというハプニングもあったが、無事、すべての日程が終わった。

そう、俺が熱い情熱を傾けていた高校総体がついに終わってしまった。総体中心だった今までの生活は一変し、今日から、大学合格を目指す一高校生としての生活が始まる。
顧問ののんちゃんは、来年に向けて既に1・2年をシゴキ始めた。
確実に、新しい時間が流れ始めている。

とはいっても、なかなか気持ちがすぐに切り替わるわけもなく、今日は補習を抜け出して帰宅中。すぐに受験モードになれるほど俺、器用じゃないからな。
あれ、あそこにいるの佳乃じゃないか。こんなところで、何してるんだ?




マキオ 「よしのちゃん、どうした?もしかして、また自転車のチェーンがはずれちゃったとか?」

佳乃 「ちがうよ。マキオ君のこと待ってたの。マキオ君、高校総体にお疲れ様でした。
あんな暑い中、重い荷物背負ってゴールまでがんばったんだよね。本当に本当にご苦労様でした。
でも残念だなぁ、私、マキオ君たちが優勝するように浮岳で見つけたカメの神様にお願いしたのに・・・。」

マキオ 「応援ありがとう。すごく、励みになったよ。優勝できなかったのは、残念だけど、 やれることはやったから悔いは無い。」

佳乃 「うん、そうだね。」

マキオ 「でも、不思議だよな、3ヶ月前に学校の帰り道に偶然出会って、だんだん親しくなって、
俺たちのことこんなに応援してくれて。今まで、自分とチームのことばかり考えていて、
応援してくれる人のことなんか考えたことなかったけど、応援してくれる人がいるっていいね。
その人のためにもがんばろうと思える。」

佳乃 「うん。」

マキオ 「それに、よしのちゃんとラブ子は登山にも付き合ってくれたもんな。
よしのちゃんは登山のこと好きになってくれたみたいだし、俺、うれしいよ。」

佳乃 「うん。

   でも、好きになったのは、登山だけじゃないよ。

マキオ佳乃 「・・・」

マキオ 「今度、また、浮岳に登らないかカメの神様に会いに行こうよ。
お願いしたいことがあるんだ。

佳乃 「何を願うの登山のこと受験のこと

マキオ 「ちがう、もっと大事なこと。大切な人とのこと。」

佳乃 「私も、もう一度願ってみようかな。今度は叶うかな?」

マキオ 「きっと、叶うよ。思いが通じればきっと。」

佳乃「そうだね。一緒に登ろう。今度は、叶いそうな気がする。」

マキオ「一緒に行こう。二人で一緒にお願いしよう。




この夏、佐賀にたくさんの選手の、選手それぞれの色の風が吹き抜けた。

勝った奴負けた奴、喜んだ奴、泣いた奴、どんな結果になったにしろ、きっとみんなこの夏のことは、一生忘れないはずだ。

この先、俺たちにはいろいろな困難が立ちはだかるろう。それでも俺たちは、歩みを止めないで、その困難に立ち向かっていく。
なぜなら、その頂上には、すばらしい風景が待っていることを知っているから。


2007青春・佐賀総体は終わったけど、

俺たちの青春はまだ、終わらない。

これからも、ずっと続いていく。これからもずっと。


マキオ


                     -完-
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  うきだけ

 
マキオ  「おっ、みんな先に着いてるみたいだな。

    もう湯をわかす準備してる」

  火




佳乃  「へー、理科の実験で使うアルコールランプみたいだね。」



マキオ   「そうそう、あれがあるから色んな料理作れるんだよ。

    スゲー体が冷えたときに温かい飲み物があるだけで生き返るもんな。

    今日の昼は、簡単にカップラーメンだけど文句言うなよ。

    夕メシはちゃんとした料理作る予定だからさ。」


ラブ子   「あー!!!佳乃、無事だった?

    雨ひどかったー。

    山って急にどしゃ降りになるから怖いよね。
  
    でも今からラーメンだってさ。わたしチョー腹ペコ。」


佳乃   「そうだね。だいぶ歩いたもんね」

ラブ子   「それより、ちょっと、ちょっと。

     ヒソヒソ    
   
      あんた、どうだったの? 」


佳乃  「っえ?なにが?」



ラブ子    「もー、何がじゃないでしょ~。

    せっかくマキオと二人っきりだったんだから、少しは仲良くなったんじゃないの?

    ちょうど雨まで降って、よかったじゃん。で、で、どうなの???」


佳乃  「えーっ、仲良くって・・・。別に普通に話してただけだけど。

    あ、そう言えばこの浮岳のどこかに守り神があって、見つけると願いがかなうって言ってた。」



ラブ子   「守り神~? なんかウサンくさいなー。

    マキオは見たことあるって?」



佳乃   「ううん。だから今日探そうかって話してたの。

    神様はカメなんだって。」


ラブ子   「カメ!!!  ますますウサンくさい。

     まー、もし見つけたらわたしの願いは決まってるけどね!」



佳乃  「なになに?」



ラブ子   「実はねー、ニューヨークに自分の店を出したいの。

    店の名前は「LOVECORE」。

    日本の伝統的な食べ物とか飲み物とかを出す店がいいかなーと思ってるの」


佳乃  「へー、なんかラブ子らしいかも。

    だから英語の授業はあんなにマジメに聴いてるんだー。

    もう目標が決まってて、なんだか羨ましいな・・・。」



ラブ子   「あんただって、いつも成績いいじゃん。 大学だってどこだってOKでしょ?」



のんちゃん  「おーい、お前ら、ラーメンできたぞ~」


ラブ子   「あっ、できたってさ。行こう!」


 ズルズル


ラブ子   「あーっ、カップヌードルがこんなに美味しいなんて!!山ってすばらしい。

    ラーメン



  ごちそうさまでしたー。


    ・・・・なんか、美味しいからってスープまで全部飲んだら、急にトイレに・・・・。」


マキオ   「あー、出発前に行ってたほうがいいよ。」


ラブ子   「つったってさー、どないせーっちゅーの?花の乙女に。」



マキオ  「こんな山で乙女もオカメもないよ。

    人間みんな一緒だろ。平気、平気」


ラブ子    「まー、覚悟はしてたけどさ。やっぱ緊張するわー。

    あっちの祠の裏あたりに行こうっと」

    ほこら



    

  とことことこ  




ラブ子    「ふーーー。まーやってみたら大したことないや。

   んっ?何かな、あれ


  祠の下になにかあるぞ。ぁぁぁああああーーー  」



佳乃   「何!どうしたの??」


ラブ子    「ほら、これじゃない?さっき言ってた神様」

  
    亀


    

佳乃   「ほんとーだー。カメだよ。まさか見つけるなんて」


マキオ   「どうした、でかい声だして。おおお、これって。

    こんなとこにあるなんて盲点だったぜ」


ラブ子  「じゃあ目をつぶって、願いごとしよう」

    願い





     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



つづく
ラブ子  「それにしても、みんなのリュックでかいよねー。

    何が入ってんの?」


のんちゃん  「登山競技の審査項目に、登山に必要な装備をきちんと揃えてるか、

     ってのがあるんだ。

     当然だが、山にはコンビニも電気もない。

     リュックの中身だけが頼りなんだ。」



ラブ子  「ふーん、どんな道具が必要なの?


のんちゃん  「各自で持ってなきゃならない道具と、

     チームで持っておかなきゃいけない道具に分けられるな。

     チームで持っておかなきゃいけない道具は、だれがどの道具を持つか、

     バランスよく分ける必要があるからな、それを考えるところから競技が始まってるんだ」


ラブ子  「へー、登山ってなんかすっごく複雑な競技なんだね。

     最初のイメージと違うや」


のんちゃん  「忘れちゃならない道具は例えばこんな感じだ。まず個人で持っておくものは、

     ・寝具
     ・雨具
     ・帽子
     ・ヘッドランプ
     ・時計
     ・コンパス(磁石)
     ・筆記具
     ・地図
     ・非常食
     ・水筒
     ・手袋
     ・衣類

    それから、チームで持っておくものは、

     ・テント一式
     ・コンロ
     ・燃料
     ・コッフェル
     ・ラジオ
     ・医薬品
     ・温度計
 
    こんな感じだな。 」


ラブ子  「コッフェルって?」



のんちゃん  「メシ作るときに使う鍋だな。」


ラブ子  「リュックがあんなにでかいワケが分かったよ。

     でも人間が生きるのに必要な道具っていっぱいあるんだね。

     いつもはあんまり考えないけど、山の中ではそれを実感するよ。」


のんちゃん   「そーだな。水や火や食べ物の大切さを実感するんだよな。

    いい運動にもなるし、もっとたくさんの人に山に登ってもらえればいいって思うよ、俺は。」

つづく・・・
のんちゃん 「今年の全国総体は8月17日~19日に競技(登山行動)を行う。登るのは、背振山系の九千部山、背振山、女岳、浮獄、十坊山だ。歩行距離の累計は男子が約45キロ、女子が約40キロにもなるんだぞ。」

ラブ子 「へ~。2泊3日かけて、そんなに歩くんだね。でも、ただひたすら登るだけなの?」

のんちゃん 「登山競技は、ただ山を登ればいいというもんじゃない。テントの装備や天気図の作成、それに炊事も大切だ。体力だけでなく、技術と知識が審査されるんだ」

ラブ子 「登山って団体競技なの?」

のんちゃん 「全国総体の登山は選手4人、監督1人でチームを組む。チームワークが大切なんだよ。みんなでカバーしあってゴールを目指す。だれかが途中でリタイアしたらチームの得点が大幅に減点されるからな」

ラブ子 「ただ、山を登ればいいのかと思ってたけど、なんだか奥が深いね~。ラブ子、みんなを応援しちゃう

のんちゃん 「じゃあ、ラブ子、応援に来るか

ラブ子 「行く行く。でもどこで応援するの」

のんちゃん 「そりゃー、もちろん、山の中だよ。応援するためは登山しないと

ラブ子 「えー。それはちょっと、カンベン
ラブ子  「ゼーゼーッ  ハァハァ  

  ふひー、きついよ~。雨降って、休憩できてよかった」



のんちゃん  「さすがに初心者のお前に「雨の中登れ」とは言えないからなー」



ラブ子  「うう、お腹すいてきた。ごはんまだ?」



のんちゃん 「あと少し登ったとこで、軽い昼食の予定だ」

ラブ子  「わー楽しみ!
    ところでさー、競技中の審査ってどうやるの?
    ずっと見てるわけじゃないだろうから、審査員がいるところだけ気合入れて登りそうだね」

のんちゃん  「審査員はなー、選手に見つからないように隠れてるんだ!
      草むら草むら草むらとかに」


ラブ子   「えー、こんな山の中でずっと隠れてるって相当つらいね。」

のんちゃん  「そう、登山は選手にも審査員にも過酷な競技なのだ」

ラブ子   「例えばどんなとこを見てるの?」


のんちゃん   「例えばだな、落石に対する配慮がないとか、

     下りの足運び・バランスが悪かったりすると減点だな」



ラブ子   「ふーん、いつ見られてるか分からないんじゃ、気が抜けないね。」



のんちゃん  「よし!せっかく雨やどりしてるから、ちょっと登山競技の解説だ」


ラブ子   「念のため言っとくけど、わたし登山部に入るわけじゃないからね」

つづく・・・

 




マキオ  「くそー、雨でますます足元が悪くなるな~」

佳乃  「でもそのほうが、練習にはなるんじゃない?」


マキオ  「いや、俺たちは慣れてるからまったく問題ない。
   心配してんのは佳乃ちゃんとラブ子のこと。」


佳乃  「あっ・・・ごめんなさい。
   本番前の大切な練習なのに、余計な気を使わせて。」


マキオ  「いや、そんなつもりで言ったんじゃないよ。
   
   ・・・・・実は、俺正直言って2人が参加してくれて、すげー嬉しいんだ。
   ほら、登山部のこと知りたいって言ってもらうこと、あんまりないからさ。」

佳乃   「そっか・・・」


  シーン・・・・・・・・・・・・・・・・


マキオ  「なあ、何かひとつだけ願いがかなうとしたら、どうする?」



佳乃  「えっ!いきなりだね。
   急に言われると・・・何だろぅ んーと」



マキオ  「実はさ、この浮岳のどこかに、山の守り神があるらしくってさ。
   それに触れながら願い事をつぶやくと、ひとつだけ願いがかなうらしいぜ。
   それで、俺今までに何度も探してみたんだけど、まだ見つけられないんだ。」


佳乃   「守り神って・・・それって仏像とか?神木とか??」


マキオ  「それがさー、亀なんだって(笑)」

佳乃  「カメ


マキオ  「お前、笑ったな くそー言わなきゃよかった」



佳乃  「ごめん、ごめん。
   じゃあ、今日晴れたら、探してみようよ。」


つづく


高校総体まであとわずか。

俺たちは最後の調整を兼ねてみんなで合宿をすることとなった。気合十分。でも、どういう訳が、女子2人が着いてくるけど大丈夫かな。特に、佳乃は体力なさそうだし、滑って怪我でもしないか心配だよ。って、俺、なんで佳乃のことなんか心配してるんだ?いかんいかん、今は高校総体に集中、集中。

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ラブ子「うぇ~ん、足が痛いよ~。もう動けない、助けて~

佳乃「ラブ子、がんばって」

のんちゃん「なんだ、ラブ子、もうギブアップか~、だらしないなぁ。いつもの元気はどうしたほら、もう少しで頂上だぞ

ラブ子「もう少しって、さっきも言ってたのに全然つかないじゃん。あー、なんで山登るなんて言ったんだろう~。帰りたいよ~。

のんちゃん「実際の競技では、タイムレースも行われるから、こんな斜面もどんどん駆け上るんだぞっ。どうだ、登山部の奴らってすごいだろう。ほら、今度こそ本当に頂上だ」

ラブ子佳乃やった~、着いた~。ばんざ~い

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佳乃「うわ~っ!すごい。すっごくきれ~い。こんな景色見られるなんて、感動

ラブ子「ホント、すっご~い。なんか、さっきまでの疲れが一気にふっとんじゃったぁ。佳乃、あそこの岩に登ってみようよ」

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のんちゃん「おいおい、さっきまで文句ばっかり言ってたのに、急に元気になりやがって。マキオ、2人が岩の方にいったからフォローしてやれ」

マキオ「気をつけて、登れよ、しっかり踏ん張らないと、滑り落ちるぞ。」

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ラブ子「ほんとにすごい。絶景だわ~。こんなに感動するなんて登山って、すごい
ヤッホ~ッ

佳乃「ホントだね、途中であきらめそうになったけど、ここまで着てよかった。登山っていいね、マキオ君」

マキオ「一度この感動を味わうと、やめられないんだよね。俺、いつの間にか登山の魅力に取り付かれてしまったんだよな」

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のんちゃん「お~い。そろそろ出発するぞー」

ラブ子「はーい。今度はどんな景色が見れるか楽しみ~。出発進行


佳乃「ラブ子、ごめん。靴の紐がほどけちゃったから、先に行ってて」

のんちゃん「靴紐はしっかり結ばないと危険だから、ゆっくり、しっかり結ぶんだぞ。マキオ、すまんが、佳乃を頼むぞ」

ラブ子「ほいじゃ~、先行くね~。マキオ君、佳乃のこと よ・ろ・し・く~

佳乃「ごめんね。マキオ君」

マキオ「この先の道のりも長いから、ゆっくりいこう。せっかく、山に着たんだから普段見ることがない高山植物とか見るのも楽しいし。」

佳乃「ありがとう、マキオ君。よし、できた。」

マキオ「じゃあ出発だ、楽しんで行こう

佳乃「うんっ。」



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マキオ「やばいな、雲が出てきた。雨が振り出すかもしれない。山の天気は変わりやすいからな」

佳乃「あっ、雨降り出したんじゃない。」

マキオ「本当だ、とりあえず、あの岩陰で雨宿りしよう。とおり雨だから、すぐにやむよ。」

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佳乃「そうだね。早くやんでくれるといいね(って、あれ~、マキオ君と2人きりだ~。緊張する~、どうしよう、どうしよう、どうしよう・・・。何を話せばいいの~)」
のんちゃん  おー!おまえたち、登る気になったんだってなー。
    どういう風の吹きまわしだよ。特にラブ子


ラブ子  「げっ、のんちゃんも一緒か~。
    どーりで朝から嫌な予感がしてたんだよ・・・。」

マキオ  「一応、顧問の先生がいないと山には登っちゃいけないんだ。今回は泊まりだし」

ラブ子  「まー、そーだろうね。
    のんちゃん、危ないめに遭いそうだったらちゃんと助けてよ!」

のんちゃん  「今回の合宿は、初心者向けコースだから心配すんな。
    佳乃もラブ子も山はまったく初めてなんだよな?」

ラブ子  「うん」
佳乃   「はい」


のんちゃん  「よし!じゃあ、説明しながら準備するか。まずは「登山靴」。
    マキオ、入部してすぐやめた女子のやつ、あれサイズ何センチだ?」



マキオ  「さっき2人に聞いたら、サイズばっちりだったよ」


のんちゃん  「おーよかったな。
    スニーカー履いてきてるみたいだけど、登山靴のほうが絶対安全だからな。
    昨日、雨降っただろ。斜面が滑りやすくなってるはずだ。」


マキオ  「はい、履いてみな」


佳乃  「わー、頑丈そうだね。靴の底なんてガチガチ。」


靴


マキオ  「靴紐は、かなりきつくしばってたほうがいいよ。
    靴の中で足が動くと、歩きづらいから。」


のんちゃん  「続いて、合宿の必需品。『寝袋』だ! これをリュックにつめる」



寝袋



ラブ子  「わー、リュックパンパンじゃん。
    寝袋のせいで、持ってきたお菓子少し置いていかなきゃ」


のんちゃん  「なんだ、それ。パイの実にキットカット。おにぎりせんべいにプリングルス。
    どんだけ食うんだ。ピクニックじゃないぞ。だいたい水がないじゃないか。」


ラブ子  「あっ、やばい・・・


佳乃  「ラブ子、わたしのを一緒に飲もう。
    マキオ君に昨日言われたとおり1リットル持ってきたから。」

ラブ子  「ひーん、ありがと。佳乃」


のんちゃん  「よし、じゃあリュックしょって立ってみろ」



ラブ子  「ぎゃー、何これ。重い~。
    こんなんで登るの、ムリじゃない~」


リュック



マキオ  「すぐ慣れる。すぐ慣れる。
    よし、青空も見えてきたし、みんな、そろそろいくぞ。


そら



    やっとつかんだ全国高校総体の切符だ。気合入れていこーぜ


    
出発




ラブ子  「ひ~、途中で置いてかないでねぇぇぇ。
皆さんご機嫌イカガ?  お待ち兼ねのラブ子で~す!


この前は、佳乃から無理やり登山部の部室まで連れて行かれちゃったけど、その後どーいうワケか、ひどい事態になっちゃったの。


どういうことかって?
ちょっと、ちょっと待って、今説明するから。


マキオに会って話を聞いてみたら、確かに登山って結構オモシロそうだった。

でも、佳乃が拾った方位磁針を返して、あれで終わりかと思ってたの。

そしたらさー、次の日の帰りに佳乃とコンビニに寄ったら、またマキオとばったり。


マキオ  「あっ、君たちか?昨日はありがとね。」

佳乃  「う、ううん。大切なものみたいだったから、届けられてよかった・・・

って、佳乃のやつ、まっ赤になってるし、目は合わせようとしないし。
そばにいるあたしまで恥ずかしくなっちゃうくらいガチガチ。  あちゃ~。

またあたしの出番だわ。

ラブ子  「あんた子供っぽいもの買ってるね」

ベビー


マキオ 「ああ、これ? 週末の合宿に持っていくやつ。
     頂上で食うとメチャうまなんだ!


ラブ子  「頂上で食べるんだー。そう言われると、なんだか美味しそうに聞こえるわ」

マキオ  「一度やってみなよ。頂上にたどり着いたときの感覚は格別だから。」

ラブ子 「そうね。いつかね。
       (自分が山に登る時が来るとは思えないけど。)」


佳乃 「きょ、今日は合宿用の食べ物の買出しですか?」

マキオ  「そんなとこかな。

       でも、合宿って言ったって、野宿すんだよ。テントはって。
                    
 だから、一日目は、肉とか食えるけど、その後は腐らないようなものとかじゃないとだめなんだ。」


ラブ子  「な~んだ、だったらろくなもの食べれないじゃん。」


マキオ  「そう思うだろ!でも、俺たちいろいろと工夫してさー、肉抜きのエスニックカレーとか作るんだけど、これがめちゃくちゃ、ウメーんだよ。

  まあ、大会本番は味よりカロリー重視だけどな。」


ラブ子  「それってダイエットのため 
  いや、あたしは、ダイエットなんか全然しなくていいんだけどー、  ほら、この子がいつもダイエッ
  トのアドバイス聞いてくるからさ。」

佳乃   「ラブ子

マキオ  「ははは、ダイエットじゃなくてさ。  登山って、何日かかけて競技するだろ?
     体が最後までもたないと話にならないんだよ。
     持久力を維持するには食べ物にも注意しなきゃ」

佳乃 「そんなことまで考えるんだ~!すご~い!」

マキオ  「まあ、登山に興味もってくれたみたいだし、一回登山部の練習に参加してみたらいいよ。   じゃあ、俺、練習があるから」

んで、マキオが去ったあとが問題よ。その次、佳乃がなんて言ったと思う?

佳乃  「ね~ラブ子、登山部の合宿見に行ってみない・・・」

ラブ子  「は?本気??

佳乃  「お願い!!!」


冗談じゃないって思ったけど、佳乃がこんなに主張したの見たことなかったからあたしもビックリしちゃって、思わずこう答えちゃったの。

ラブ子  「分かったよ、しょーがない。」

なんであたしがこんな目に!

つづく
ラブ子 「じゃあさ、じゃあさ、うちの高校って強いの?」

マキオ 「お前、この前の県大会の結果とか全然知らないんだなー。」

佳乃 「あっ、そういえば。この前、全校朝礼で校長先生が言ってた。初めての・・・・。」

マキオのんちゃん  「そ~う!我が校登山部、初の全国総体進出だ

ラブ子 「へー、すごいじゃん。全国総体っていつだっけ?」

のんちゃん 「8月16日~19日の4日間、競技が行われるぞ。むふー、気合入るな、マキオ」

ラブ子 「うちの高校、いいとこまでいけそう?」


マキオ 「もうちょっと。練習不足であと少し、まとまりがないんだよ」


佳乃 「登山ってチームワークが大切なんだ」


のんちゃん 「もちろんだ!特にタイムレースの時なんか、みんなが一斉に走って山を登るだろ。急な斜面や滑りやすい所もたくさんあって、一人だけ早く登れる力があってもダメなんだ」


マキオ 「タイムレースはホントきついよ。毎日、嘉瀬川までランニングしてるけど、やっぱりきついよ」


のんちゃん 「まあ、チームワークにしろ、体力にしろ、ラブ子には全然むいてない競技ってことだな」


ラブ子 「なによ、それ~


のんちゃん 「ハハハ」

つづく
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